デグーってどんな動物なんだろう? 本当になつくの? 飼うのは難しくない?——「デグー」で検索してこの記事にたどり着いた方から、まりえも飼育相談でよく同じ質問を受けます。
デグーは決して珍しい動物ではありませんが、犬猫と違って情報が少なく、いざ調べようとすると戸惑うことも多いはず。まりえ自身、自宅でデグーと暮らしながら、お客様からの飼育相談を数多く受けてきた立場から、お迎え前に知っておきたいことを一通りまとめてみました。各項目の下には、さらに踏み込んで解説した記事へのリンクも置いているので、気になるところから拾い読みしてもらえればと思います。
目次
デグーってどんな動物?
デグー(Octodon degus)は南米チリのアンデス山脈西部だけに生息する固有種のげっ歯類です。「ネズミ」と呼ばれることもありますが、実はチンチラやモルモットに近い仲間なんですよ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 体長 | 12〜20cm(尻尾を含まない) |
| 体重 | 170〜350g |
| 寿命 | 6〜8年(飼育下) |
| 性格 | 社交的で人懐っこく、非常に賢い |
| 活動時間 | 昼行性(げっ歯類では珍しい!) |
| 原産地 | チリ(アンデス山脈西部の乾燥した低木地帯) |
デグーはげっ歯類には珍しい昼行性で、飼い主と同じ生活リズムで過ごせるのも大きな特徴。人間には見えない紫外線を感知できるなど、ちょっと不思議な能力も持っています。
デグーはペットとして飼える?
結論から言うと、デグーはペットショップなどで入手でき、正しい知識と環境さえ整えれば家庭でしっかり飼育できる動物です。「デグーの飼育は難しい?」という声もよく聞きますが、犬や猫のように特別なしつけの技術が必要というよりは、温度管理や食事管理など外せないポイントがいくつかある動物、というのが実感に近いところ。そこさえ押さえてしまえば、決して手に負えない相手ではありません。
なつくかどうかで言うと、デグーは小動物の中でもトップクラスに人懐っこい部類です。名前を呼べば駆け寄ってきたり、約15種類の鳴き声で気持ちを伝えてくれたりと、とてもおしゃべり上手。ただし最初からべったり、というわけではなく、少しずつ距離を縮めていく時間は必要になります。
- おしゃべり上手:約15種類の鳴き声を使い分け、飼い主に話しかけてくれる
- とっても賢い:名前を覚えたり、簡単な芸を習得することも。知能はアライグマに匹敵するとも言われている
- 昼行性:飼い主と同じ生活リズムで過ごせるので、触れ合いの時間がたっぷり
- 長生き:小動物の中では長生きな部類で、じっくり長い時間を一緒に過ごせる
とはいえ、お迎え前に押さえておきたい注意点もあります。
- 温度管理がシビア:暑さに弱く、28℃以上は熱中症の危険。エアコン24時間稼働が前提(詳しくは飼育環境づくりへ)
- 糖分に弱い体質:果物やおやつの糖分で糖尿病になりやすい(詳しくはエサと食事へ)
- 基本は複数飼いが向く:野生では群れで暮らす社会的な動物なので、1匹だけだと寂しさからストレスが出ることも。単頭飼いの場合は、飼い主とのふれあいの時間を意識的に増やしてあげましょう
- なんでもかじる:電源コードや家具を容赦なくかじるので対策必須
- しっぽを絶対に持たない:しっぽの皮膚が簡単に剥がれ、二度と再生しない
- 受診先が限られる:エキゾチック対応の動物病院をあらかじめ調べておく必要がある
お迎えの準備と費用
デグーはペットショップのほか、ブリーダーや即売会、里親募集でも出会えます。お迎え時は、目の輝き・毛並みのツヤ・歯の色(健康ならオレンジ色)で健康状態をチェックしましょう。費用の目安をまとめると、次のようになります。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 初期費用(生体+ケージなど飼育用品) | 約3〜6万円 |
| 月々の維持費 | 2,000〜5,000円+電気代 |
📖 もっと詳しく知りたい方へ
カラーバリエーション別の価格や購入先ごとの選び方はデグーのお迎え準備ガイド 費用・カラー・お手入れまとめで詳しくまとめています。
飼育環境づくり
デグーは上下に活発に動き回る動物なので、高さのある金属製ケージに回し車・砂浴び容器・かじり木などを設置して、立体的に動ける環境を整えることが欠かせません。棚板をワイヤーメッシュのままにしておくと足裏の炎症(バンブルフット)の原因になるので、木製の板を敷くのがベストです。
もうひとつ重要なのが温度管理です。適温は20〜26℃で、28℃を超えると熱中症のリスクが急上昇します。デグーは汗をかけない動物なので、夏場はエアコンの24時間稼働が飼育の大前提になります。
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サイズの目安やレイアウトの実例、季節ごとの温度管理のコツはデグーのケージレイアウトと適温|快適な飼育環境の作り方で詳しく解説しています。
エサと食事
デグーは完全草食性で、主食はチモシー(牧草)、補助的にデグー専用ペレットを与えます。最大の注意点は糖の代謝能力が極めて低いこと。果物やさつまいもなど糖分の多い食べ物は糖尿病の原因になるため、おやつ選びには細心の注意が必要です。
- チモシーは食べ放題で常に補充。ペレットは体重の約5%を目安に毎日与えます
- 果物・さつまいも・市販のハムスター用おやつは基本NG(果物はごく少量・たまになら可)。ネギ類やチョコレートは中毒を起こします
📖 NG食材を詳しく知りたい方へ
与えてはいけない食べ物の一覧や給餌量の目安はデグーのエサ・おやつガイド|食べれる野菜・果物とNGな食べ物にまとめています。
健康管理と病気
デグーで特に注意したい病気は、歯の噛み合わせが悪くなる不正咬合、糖分の代謝が苦手なために起こる糖尿病、その合併症である白内障、湿気の多い時期に発症しやすい皮膚真菌症(カビによる皮膚感染症)の4つ。日頃から歯の色(健康ならオレンジ色)、毛並み、食欲、活動量をチェックして、異変を早期に発見することが大切です。
- 不正咬合になると食欲が落ちたりよだれが出たりします。チモシーとかじり木で日常的に予防できます
- 糖尿病を発症すると、わずか4週間ほどで白内障が合併症として起こることもあります。「甘いものをあげない」ことが、そのまま「目を守る」ことに直結すると考えて、食事と健康管理はセットで取り組みましょう
デグーは一般的な犬猫の動物病院では診てもらえないことが多く、エキゾチックアニマル対応の病院をお迎え前に確保しておくことが欠かせません。「デグー 動物病院+地域名」で検索するか、アニコムどうぶつ病院検索でも探せます。
📖 病気のサインを見逃さないために
症状ごとのチェックポイントや動物病院・ペット保険の選び方はデグーの病気と健康管理|歯が白い時のチェックとしっぽの注意点で詳しく解説しています。
鳴き声・多頭飼い・なつかせ方
デグーは野生では5〜10匹の群れで暮らす、非常に社会性の高い動物です。約15種類の鳴き声を使い分けることから「アンデスの歌うネズミ」とも呼ばれています。1匹だけで飼うと寂しさからストレスが出ることもあるため、理想的には同性のペアか少数のグループでの飼育が望ましいです。
- 鳴き声で感情を表現します。「ピピピ」はごきげん、「ギギギ」は怒りのサインです
- 多頭飼いには相性の見極めと正しい顔合わせの手順が重要。焦らず段階的に進めましょう
なつかせ方の基本は、焦らずゆっくり。お迎え直後はそっとしておき、慣れてきたらケージ越しにおやつを差し出して「飼い主=良いことが起きる」という関係を作っていきます。ケージの中で掴みにいくのはNG。手のひらを安定した台として差し出して、自分から乗ってくるのを待つのがコツです。
📖 もっと仲良くなりたい方へ
鳴き声一覧やボディランゲージの見分け方、多頭飼いのコツ、なつかせ方のステップはデグーの鳴き声としっぽの仕草|気持ちの見分け方と多頭飼いのコツで詳しく解説しています。
まとめ:デグーとの暮らしを始める前に
デグーと長く付き合うための5つのポイント
- 温度管理を徹底する(20〜26℃をキープ、エアコン24時間稼働で熱中症を予防)
- 糖分は基本的に与えない(主食はチモシー+専用ペレット)
- できれば複数飼いで社会性を満たす(理由は上記で解説)
- あらかじめ受診先を確保しておく(詳しくは健康管理と病気へ)
- 焦らずゆっくり信頼関係を築く
気になる点はいくつかあったかもしれませんが、デグーとの暮らしは何年も続く長いお付き合いです。ここは焦らず、ご自身のペースで決めてもらえたらと思います。
HAGU CAFEからのメッセージ
HAGU CAFE店長のまりえが、このブログで飼育情報を発信しています。自宅では、アグーチパイドのニケくん、ビシュくん、ブルーのククリちゃんという3匹のデグーと暮らしています(今年、ブラックパイドのオレオちゃんを見送りました)。デグーの飼育で気になることがあれば、このブログの各記事をぜひ参考にしてくださいね。あのおしゃべりな鳴き声と人懐っこさに、思わずこちらが癒される日々です!








