「デグーって何を食べるの?」
「ペレットはどれを選べばいい?」
「果物はあげていいの?」
この記事では、デグーの食事について徹底的に解説します。デグーは糖の代謝能力が非常に低い特殊な体質を持っているため、食事管理は健康に直結する最重要ポイントなんです。
目次
デグーの食性
野生のデグーは何を食べている?
野生のデグーはチリのアンデス山脈の乾燥した低木地帯に生息する完全草食動物です。ハリネズミのような雑食性とは異なり、デグーは牧草と葉っぱ中心の食生活を送っています。
野生での主な食べ物
- 草本植物の葉や茎
- 低木の樹皮
- アカシアの種子
- 季節によってはアザミの種子やチリヤシの実
デグーは後腸発酵動物で、盲腸での微生物発酵に頼って栄養を吸収しています。そのため、繊維質の多い食事が消化機能の維持に不可欠なんです。
理想的な栄養バランス
| 栄養素 | 理想の割合 |
|---|---|
| 繊維質 | 高(食事の大部分) |
| タンパク質 | 14〜16% |
| 脂質 | 低め(5%以下が理想) |
| 糖質 | 極めて低(ほぼゼロが理想) |
高繊維・低糖質・低脂質が基本中の基本。ハリネズミの「高タンパク・低脂肪」とは真逆のアプローチです。
主食:チモシー(牧草)
デグーの食事の80〜90%はチモシー(牧草)が占めるべきです。常時ケージ内に置いて、食べ放題にしてください。
チモシーの選び方
| 種類 | 特徴 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| チモシー1番刈り | 繊維質が最も多く歯の摩耗にも最適 | ★★★★★ |
| チモシー2番刈り | 1番刈りより柔らかく嗜好性が高い | ★★★★☆ |
| チモシー3番刈り | 非常に柔らかい。繊維質は少なめ | ★★★☆☆ |
| メドウヘイ | 混合牧草。味の変化に | ★★★☆☆ |
1番刈りチモシーをメインに、2番刈りや他の牧草を混ぜてバリエーションをつけるのがベストです。
💡 ポイント
牧草の鮮度チェックも大切です。緑色が鮮やかで良い香りがするものが新鮮な証拠。ピンクや白っぽい牧草はカビの兆候なので、すぐに廃棄してください。
チモシーの役割
- 歯の摩耗:デグーの歯は一生伸び続ける常生歯。チモシーを噛むことで自然に削れる
- 消化機能の維持:高繊維質が腸内環境を整える
- 精神的な充足:牧草をより分ける行動が退屈防止に
ペレットの選び方
ペレットはあくまで補助食。チモシーでは不足しがちなビタミンやミネラルを補う役割です。
おすすめのデグー専用ペレット
| 商品名 | メーカー | 特徴 |
|---|---|---|
| デグーセレクションプロ | イースター | グルテンフリー・国産。飼育者の間で最も人気 |
| デグー・プラス | 三晃商会(SANKO) | 入手しやすくコストパフォーマンス◎ |
| デグーフォーミュラー | サンシード(米国) | 海外メーカーがデグー専用に開発 |
| メディマル デグーフード | ニチドウ | 国産・獣医師監修 |
| デグーの食事プレミアム | ジェックス(GEX) | 小動物専門獣医師の指導で開発 |
ペレット選びの注意点
- 必ずデグー専用を選ぶ:ハムスター用は糖分が多すぎる
- モラセス(糖蜜)不使用のものを選ぶ:成分表をよく確認
- ウサギ用フードは厳禁:抗コクシジウム薬が含まれている場合があり、デグーには有害
- チンチラ用ペレットで代用できる場合もあるが、糖分の配合が異なるためできればデグー専用を
安全な野菜・ハーブ
副食として少量の野菜やハーブを与えることで、食事に変化をつけられます。ただし、糖分の多い野菜は避けるのが鉄則です。
安全な野菜
| 野菜 | 頻度 | 備考 |
|---|---|---|
| 小松菜 | 週2〜3回 | カルシウムが豊富 |
| チンゲン菜 | 週2〜3回 | 水分多めなので少量で |
| 大根の葉 | 週2〜3回 | 根の部分は避ける |
| ブロッコリーの葉 | 週1〜2回 | 花蕾より葉の部分を |
| パプリカ | 週1回以下 | 少量のみ |
安全なハーブ(おすすめ!)
ハーブは糖分が少なく、デグーのおやつとして最適です。乾燥ハーブなら毎日少量与えてもOK。
| ハーブ | 生/乾燥 |
|---|---|
| タンポポの葉 | 生・乾燥どちらもOK |
| パセリ | 生・乾燥どちらもOK |
| バジル | 生・乾燥どちらもOK |
| ミント | 生・乾燥どちらもOK |
| オレガノ | 生・乾燥どちらもOK |
| ローズマリー | 生で少量 |
| コリアンダー | 生・乾燥どちらもOK |
| カモミール | 乾燥 |
| ローズヒップ | 乾燥 |
絶対に与えてはいけない食べ物
絶対NG!糖分を含む食品
デグー飼育で最も重要な注意事項です。他の小動物では問題のない食品でも、デグーには致命的な場合があります。
| 食べ物 | 理由 |
|---|---|
| 果物全般(りんご、バナナ、いちご等) | 糖分が高い → 糖尿病の直接原因 |
| さつまいも・にんじん | 糖質・デンプンが多い |
| かぼちゃ | 糖質が多い |
| ドライフルーツ | 糖分が凝縮されている |
| 蜂蜜スティック・モラセス入り飼料 | 砂糖の塊と同じ |
| 市販のハムスター用おやつ | 糖分・脂肪分が多すぎる |
| ヨーグルトドロップ | 糖分が非常に高い |
絶対NG!中毒を起こす食品
| 食べ物 | 理由 |
|---|---|
| ネギ類(玉ねぎ、長ネギ、ニラ) | 貧血を引き起こす |
| チョコレート | テオブロミン中毒 |
| アボカド | 有毒成分ペルシン |
| アルコール・カフェイン | 中毒を起こす |
避けたほうがいい食品
| 食べ物 | 理由 |
|---|---|
| ひまわりの種・ナッツ類 | 脂肪分が高い(少量なら可) |
| 種子・穀類の大量摂取 | 炭水化物・脂肪過多 |
| ウサギ用ミックスフード | 抗コクシジウム薬が有害 |
| 朝食用シリアル | 糖質が多い |
糖尿病リスクと食事管理
デグーが糖尿病になりやすい理由は、科学的にしっかり解明されています。
なぜデグーは糖尿病になりやすいの?
- 独特なインスリン構造:デグーのインスリンは他の哺乳類と構造が異なり、インスリン受容体への結合能力が低い(生まれつきインスリンが効きにくい体質)
- 進化的背景:チリの乾燥した低木地帯という「甘いものがほとんどない」環境で進化したため、糖を効率的に代謝する能力を失った
- 膵臓のアミロイドーシス:膵臓のランゲルハンス島にアミロイドが沈着しやすく、インスリン産生能力が低下する
糖尿病→白内障の恐ろしい連鎖
糖尿病を発症すると、わずか4週間で白内障が合併症として発生することが研究で確認されています。目が白く濁り、最終的には視力を失ってしまいます。
つまり、「甘いものをあげない」=「目を守る」ということなんです。
糖尿病の症状
- 水をやたらに飲む(多飲)
- おしっこの量が増える(多尿)
- 食べているのに体重が変動する
- 活動量が目に見えて減る
- 目が白っぽく濁ってくる(白内障の兆候)
⚠️ 重要
これらの症状が見られたら、すぐにエキゾチック対応の動物病院を受診してください。糖尿病の治療は主に食事管理で行われますが、獣医師がメトフォルミンを処方する場合もあります。
給餌量と頻度
基本の給餌スケジュール
| 食品 | 量 | タイミング |
|---|---|---|
| チモシー | 食べ放題 | 常時ケージに補充 |
| ペレット | 体重の約5%(約10g) | 朝夕の2回に分けて |
| 野菜・ハーブ | ごく少量 | 時々変化として |
給餌のポイント
- チモシーは毎日新鮮なものを補充:古くなったチモシーも残しつつ、新しいものを追加
- ペレットは食べ残しを毎日捨てる:湿気で傷むため
- 新しい食品は少量から:お腹を壊さないよう、1週間かけて徐々に慣れさせる
- 食べた量をチェック:食欲の変化は体調のバロメーター
水の与え方
給水器の種類
| 方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 給水ボトル | 清潔、こぼれない | 飲みにくい子もいる |
| お皿 | 飲みやすい | 汚れやすい、ひっくり返す |
給水ボトルはプラスチック製が入手しやすく無難です。ただし、かじり癖がひどい子の場合はガラス製も検討してみてください。
水の管理
- 毎日新鮮な水に交換
- 夏場は1日2回交換
- 水道水でOK(カルキが気になる場合は浄水器を通す)
- ミネラルウォーターの硬水は避ける
まとめ
デグーの食事管理で覚えておくべきことをまとめます。
基本の3ヶ条
- 主食はチモシー(食べ放題)
- ペレットは補助(体重の5%)
- 糖分は一切与えない
絶対に忘れないで
- 果物は「たまに少量なら」ではなく「完全にNG」
- 市販の小動物用おやつの成分表を必ずチェック
- 食欲の変化は体調不良のサイン。すぐに獣医さんに相談
正しい食事管理は、デグーの健康と長寿の一番の秘訣です。チモシーをたくさん食べて、オレンジ色の健康な歯をキープしてもらいましょう!



コメントを残す