「アメリカモモンガ」って聞いたことありますか?
名前だけ聞くとフクロモモンガの仲間に見えますが、実は分類上まったく別の動物。リスの仲間(げっ歯目リス科)で、シマリスの親戚にあたります。以前は日本でもよく見かけましたが、一時期ほぼ流通がストップ。最近になって国内繁殖の個体がまた少しずつ出回り始めているんです。
この記事では、アメリカモモンガの基本情報と、フクロモモンガ・シマリスとの違いをまとめました。「気になってるけど、よくわからない」という方の参考になればうれしいです。
アメリカモモンガの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学名 | Glaucomys volans |
| 分類 | げっ歯目リス科(シマリスと同じ仲間!) |
| 体長 | 約13〜15cm(尾を含めると22〜27cm) |
| 体重 | 50〜130g(平均65g程度) |
| 寿命 | 飼育下で10〜12年 |
| 原産地 | 北アメリカ東部〜中央アメリカ |
| 活動時間 | 夜行性 |
| 性格 | 臆病で神経質、でも慣れるとそっと寄ってきてくれる |
前足から後足にかけて飛膜を持っていて、木から木へ滑空することができます。手首にある特殊な軟骨(針骨)で飛膜を大きく広げられるのが特徴で、実はフクロモモンガよりも効率的に滑空できるんです。
鳴き声は超音波に近い高周波で、人間には「キィー」「チュッ」くらいにしか聞こえません。フクロモモンガの「ギーギー」と比べるととても静かです。
フクロモモンガとの違い
名前に「モモンガ」と付いていますが、フクロモモンガとは分類が全く違います。
| 比較項目 | アメリカモモンガ | フクロモモンガ |
|---|---|---|
| 分類 | げっ歯目リス科(ネズミやリスの仲間) | 有袋類(カンガルーやコアラの仲間) |
| 飛膜 | 手首に針骨があり、効率よく滑空 | 針骨なし |
| におい | 臭腺がほぼなくかなり控えめ | オスに臭腺があり、独特のにおいがある |
| 鳴き声 | 超音波に近くほとんど聞こえない | 「ギーギー」「アンアン」など多様で大きい |
| 社会性 | 基本的に単独行動 | 群れで暮らす社会性の高い動物 |
| 食性 | 雑食(動物性タンパク質多め) | 雑食(樹液・果物・甘いもの中心) |
| 寿命 | 10〜12年 | 12〜15年 |
| なつきやすさ | 時間がかかる | 社会性が高い分、人にも慣れやすい |
| 適温 | 18〜23℃(暑さに弱い) | 24〜28℃(寒さに弱い) |
ひとことで言うと、アメリカモモンガは「静かで、においが少なくて、でも警戒心が強い」タイプ。フクロモモンガは「にぎやかで、においはあるけど、甘えん坊」タイプ。どちらも魅力的ですが、性格はかなり違います。
シマリスとの共通点
実はアメリカモモンガとシマリスは同じリス科の動物。意外と共通点があります。
- 分類が同じ:どちらもげっ歯目リス科。前歯が生涯伸び続ける
- 食性が似ている:ナッツ・種子・昆虫・果物を食べる雑食性
- 単独行動が基本:群れではなく1匹で暮らすのが自然な姿
- 歯のケアが大事:どちらも不正咬合のリスクがあり、かじり木が必要
大きな違いは活動時間。シマリスは昼行性でアメリカモモンガは夜行性です。あと、シマリスにはタイガー期(秋の凶暴期)がありますが、アメリカモモンガにはありません。
日本での飼育事情
なぜ一時期いなくなった?
2005年、輸入されたアメリカモモンガからレプトスピラ症という感染症が発生し、取り扱い業者が感染する事故が起きました。これをきっかけに、厚生労働省が野生由来のげっ歯目の輸入を厳しく規制。それまで普通にペットショップで見かけたアメリカモモンガは、ほぼ姿を消すことになりました。
最近また見かけるようになった理由
現在販売されているのは国内ブリーダーが繁殖した個体です。野生からの輸入はほぼできなくなりましたが、規制前から国内にいた個体やその子孫が少数ながら繁殖されていて、エキゾチックアニマル専門店で不定期に販売されています。
ただし流通量はフクロモモンガと比べるとかなり少なく、価格は11万〜13万円程度と高めです。
飼育のポイントをざっくり紹介
HAGU CAFEではアメリカモモンガを飼っていないので、あくまで基本的な情報としてまとめます。飼育を本格的に検討される方は、専門書やブリーダーさんへの相談をおすすめします。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| ケージ | 高さのある金網ケージ。滑空できるスペースがあるとベター |
| 温度 | 18〜23℃。暑さに弱いので夏場のエアコンは必須 |
| 食事 | ナッツ・昆虫・果物をバランスよく。カルシウム補給も重要 |
| 巣箱 | 安心できる暗い寝床が必要。夜行性なので昼間は寝ている |
| 動物病院 | エキゾチックアニマル対応の病院を事前に確保 |
フクロモモンガの飼育経験がある方は、温度管理の違い(フクモモは24〜28℃、アメモモは18〜23℃)とにおいの少なさに驚くかもしれません。逆に、なつくまでの時間はフクロモモンガよりかかる傾向です。
まとめ
- アメリカモモンガはリス科の動物。フクロモモンガ(有袋類)とは全く別の仲間
- シマリスとは同じリス科で、食性や単独行動など共通点が多い
- 鳴き声が静かで、においも少ない。ただしなつくまで時間がかかる
- 2005年の輸入規制後は流通激減。現在は国内繁殖個体が少量流通
- 価格は11〜13万円程度と高め。入手先はエキゾチック専門店やブリーダー
アメリカモモンガはまだまだ情報が少ない動物です。もし飼育を検討するなら、まずはエキゾチック専門のショップやブリーダーさんに話を聞いてみるのがいいと思います。そして何より、事前にエキゾチックアニマル対応の動物病院を見つけておくことが大事ですよ。



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